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生成AIでMSWの属人化を解消!施設マッチングAI「みらいくん」運用開始
全国的に医療・介護スタッフの人手不足が深刻化する中、病院から地域へのスムーズな移行を支える「退院調整」の重要性がかつてなく高まっています。
一般社団法人佐渡地域医療・介護・福祉提供体制協議会(しまみらい)は、長年現場の課題となっていた退院調整業務の効率化を目指し、生成AIを活用した**医療・介護・福祉 資源最適化支援システム『みらいくん』を開発。 2026年4月1日より、佐渡市内の現場にて本格的な実運用をスタートいたしました。
患者さんの「希望」と、施設の「できる」を、AIがつなぐ

本記事では、MSW(医療ソーシャルワーカー)の業務負担を劇的に軽減し、患者さんへいち早く安心を届ける新たな「施設マッチングAIシステム」の全貌をご紹介します。
■ 現場を悩ませる「退院調整の属人化」とMSWの業務負担
退院に向けた施設探しにおいて、患者さんの医療的ケアの必要性や介護度、ご家族の希望など、条件は多岐にわたります。 これまで、複雑な条件に合致する施設を見つけ出す業務は、特定のベテランMSWの「頭の中にある知識や経験」に依存する「属人化」が常態化していました。
担当者不在による初動の遅れ
膨大な施設情報から条件を絞り込む手作業の負担
経験の浅いスタッフへのノウハウ共有の難しさ
『みらいくん』は、最新のテクノロジーを用いてこれらのボトルネックを解消します。
■ AIが瞬時に施設を提案!『みらいくん』3つの導入メリット
『みらいくん』は、患者さんの「希望」と施設の「できる」を、最新の生成AI(Gemini-2.5-flash)がつなぐ画期的なシステムです。
「自由記述」からAIが検索条件を自動抽出 最大の強みは、現場スタッフが患者さんの心身状況や希望をシステムに「そのまま(自由記述で)」入力できる点です。AIが高い言語理解能力で言い回しの違い(表記ゆれ)を吸収し、検索に必要な条件を正確に抽出します。
ベテランのノウハウをシステム化し「誰でも・いつでも」可能に 抽出された条件と、年1回の実態調査で更新されるデータベース(各施設の受け入れ対応可否データ)を瞬時に照合。経験の浅いスタッフや他職種であっても、ベテランMSWのように最適な施設リストを即座に提示できます。
MSWが本来の「対人支援(ケア)」に専念できる環境づくり 施設検索や絞り込みに奪われていた時間をAIに任せることで、MSWはご家族へのきめ細やかな心のケアや、より複雑な個別調整など、「人にしかできない専門的業務」に全力を注ぐことが可能になります。
■ 医療DX!シームレスな地域連携の新たな戦力
当協議会のある佐渡地域では、これまでも医療情報共有システム「さどひまわりネット」や、多職種コミュニケーションツール「りんくる」を通じた、地域包括ケアの基盤づくりを推進してまいりました。 今回リリースされた『みらいくん』は、これら強固な連携基盤に新たな戦力となりました。
限られた地域の医療・介護資源を最大限に活かし、必要な方へ最適な支援を届ける。退院後の不安を、いち早い「安心」へと変える。
地方の離島という環境から生まれたこのAIマッチングの仕組みが、全国の医療機関や自治体における「退院調整問題」解決の一助になれば幸いです。
今後の運用実績や現場のリアルな声についても、引き続き発信してまいります。