一般社団法人 佐渡地域医療・介護・福祉提供体制協議会

市民のみなさまへ

2024年5月16日

令和5年度 シニア健康講座「第3回 ゆいノートについて」動画を公開いたします

 令和5年度に実施した「シニア健康講座」第3回「ゆいノートについて」の動画を公開いたします。ぜひご覧ください。

 当協議会では、市民のみなさまに佐渡の現状を知っていただき、お一人おひとりが介護予防や健康管理に取り組むことで、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう「シニア健康講座」を開催しています。

 今年度第3回目となる講座は、前半は「佐渡の現状」紹介、後半は「私が体験したACPとゆいノートの話」について、佐渡総合病院 看護師の中川恵子様を講師に迎え行われました。

 佐渡総合病院では、2021年度および2022年度に亡くなった方の7割が80歳以上の方です。国の調査では「人生の最終段階において、あなたの死が近い場合に受けたい医療・療養や受けたくない医療について、家族や医療介護関係者と話し合ったことがある割合」は39.5%(2020年)となっていますが、その理由は「話し合うきっかけがなかったから」が56%を占めます。

 中川さんは『人生の終焉をどう迎え、どう過ごすか考えていても、それを誰かに伝えていますか?』と呼びかけた上で、自身の「こうしたい」という思いがあっても、若い世代と別居のため話す機会がなかったり、そもそも考える機会がないと考えない現状があることを紹介しました。

 また、自身の母を看取った経験についても語り、80代で元気に過ごしていたが突然病気を発症し、母が記していた「ゆいノート」の存在を発病後数か月経ってから知ったことや、そこには自身のことが整理されていたこと、家族も知らなかった内容を楽しく眺められたこと、介護して欲しい人や棺に入れて欲しいものなど、母の希望を叶えられたことが伝えられました。中川さんは『記録が残っていたことで、家族としてもこれで良かったんだと思えた。元気な時に書き残しておくことで自分らしい最期が迎えられるのではないかと思う。』と話し、講演を締めくくりました。

 参加者のひとりは「夫婦でもなかなか話すきっかけがないので「ゆいノート」を活用していきたい。」と話していました。