当協議会では佐渡市からの委託を受けて、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、在宅医療と介護を一体的に提供するため、医療機関と介護事業者等の連携を推進し、年間を通じて「佐渡地域入退院調整ルールガイドラインに基づいた入退院支援」や「多職種連携を目指した研修会」等を実施しています。
今回の研修会は、昨年度に引き続き、希望する内容として最も要望の多かった「ACP(人生会議)研修」の第2弾として行われました。島内で実践されている緩和ケアチームや在宅看取りの状況を知ることで、ACPの必要性や連携の在り方を検討することを目的とし、佐渡総合病院緩和ケアチームの小池公美医師、在宅看取り担当の岡崎実医師による講演が行われ、約70名の参加者が耳を傾けました。
佐渡地域においては、病院や介護施設、救急の現場などで、本人を中心としたACPの実践がなかなか進まない現状があり、医療・介護・福祉全体で取り組んでいかなければならない課題となっています。講演やパネルディスカッションを聞いた参加者からは『佐渡は資源も限られており、繰り返し話し合っていくことの大切さを再認識できた。』『看取り期のケアマネジメントにおいて、共有・連携のあり方についてカンファレンスできる時間を作って行きたい。』『関係者の中ではACPへの理解はできているが、ご家族や一般の方に広く周知できる機会が必要。』等の感想があり、今後の連携手法について考える貴重な機会となりました。
当協議会では、この後9月に「認知症」、12月に「高齢期の食支援」をテーマとし た多職種連携研修会を行う予定です。